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事例紹介

Cases

実績・事例紹介

25年以上の実務経験から得られた、実際の与信判断・信用調査・リスク対応の事例を紹介します。「情報の粒度」と「判断の質」が、いかに結果を左右するかをご確認ください。

※ すべて守秘義務に基づき、社名・業種・金額等は匿名化・一部変更しています。

100社+
与信判断支援実績
25年+
信用調査歴
北朝鮮を除く
全世界対応
19項目
独自レポート構成
ケーススタディ
01

中国 / 文房具製造 / 信用調査

情報規制下で見抜けなかった黒字偽装——南栅国际公司の突然の倒産

Dongguan Humen Nansha International Stationery Co., Ltd. / 世界シェア60%超を誇った大手文房具メーカー

背景と課題

中国当局による企業情報の対外送信規制強化により、一般的な信用調査報告書で入手できる財務情報は概要レベルに制限されています。通常の報告書では資産増・売上増・利益ありという「きれいな決算書」に見え、多くの信用調査会社が依然として当社を優良企業と評価していました。

中国 情報規制 財務分析 黒字偽装

中村格付研究所の分析

シンガポール経由の独自ルートでフル決算書を入手。精査すると——手元現預金の大幅減少・売掛金と在庫の膨張・粗利率の極端な低さ・営業段階での赤字——が判明。さらに特別利益を計上して最終黒字に見せかけていたことが確認されました。まもなく当該企業は倒産。

この事例から学べること

中国企業の信用調査では、規制下の概要データだけでなく高粒度のフル財務情報を入手できるルートの有無が判断の質を決定的に左右します。「きれいに見える決算書」ほど疑ってかかる必要があります。詳細はブログ記事もご参照ください。

02

サウジアラビア / 製造・商取引 / カントリーリスク

本社の信用力は現地法人に及ばない——サウジ現地法人の支払遅延

法制度・商慣習差への事前対応が明暗を分けた事例

背景と課題

サウジアラビアの現地法人で長期の支払遅延が発生。本社の信用力は高かったものの、親会社保証が現地法人に自動的に及ばない構造であったこと、また外国企業の債権回収が困難な法制度・商慣習の土壌があり、事前の条件設計が決定的な重要性を持ちます。

サウジアラビア 現地法人リスク 条件設計

対応と教訓

現地法人の信用力を本社とは独立して評価することが前提。銀行保証・貿易保険・L/C等を組み合わせた「回収不能時の最後の砦」を事前に構築しておく必要があります。支払サイトは現地商慣行を踏まえた設計、前受金や分割払いの活用が有効でした。

この事例から学べること

HQと現地Subsidiaryは別物として評価する。親会社保証が届かない前提で、条件設計・担保・保証・保険を組み合わせた保全策が不可欠です。

03

エジプト / 機械製造 / カントリーリスク

相手は健全でも、国マクロが送金を止める——エジプト外貨不足

取引先の努力では動かせないリスクへの対処法

背景と課題

日本の機械メーカーがエジプト企業に金型を送付。米ドル建ての着金が滞り、日本円への切り替えで回収を試みたものの、サンプル引き渡し後の支払いも滞るように。金融機関・JETROと連携した調査の結果、エジプト政府の外貨準備高不足が原因と判明しました。

エジプト 外貨規制 カントリーリスク

対応と結果

地場金融機関がL/C債権の買取に応じ、資金手当てが可能になりました。カントリーリスクは相手先の努力では動かせないため、条件設計(前受・分割・通貨多様化・保険)と保証の組み合わせで吸収することが実務上の解決策となります。

この事例から学べること

取引先が優良企業であっても、カントリーリスクは別次元の問題です。新興国・中東向け取引では、国レベルの外貨リスクを条件設計に織り込むことが必須です。

04

東南アジア / 与信管理 / モニタリング

安易な「安心感」が招いた大型焦げ付き——介在者撤退後の盲目的取引継続

大手の名前に頼った与信管理の落とし穴

背景と課題

東南アジア某国における日系商社とのタイアップでスタートした取引。当初は商社が介在し、売上は順調に拡大。しかし商社が取引から撤退した後も、「初期の安心感」と「初の海外取引先だから」という理由で与信見直しをせずに取引を継続してしまいました。

東南アジア 与信モニタリング 介在者リスク

判明した実態と結末

外部専門家への相談後、初めて実施された信用調査で取引先の財務実態が判明。自力回収を断念し法的手続きへ移行しました。介在者が撤退した時点でリスク環境は根本的に変化しており、独立した信用調査と与信見直しが必要でした。

この事例から学べること

大手企業・日系商社が介在していた事実は「安心の根拠」にはなりません。介在者の撤退はリスク再評価の機会です。定期的なモニタリングと独立した信用調査体制が不可欠です。

05

中国 / 化学品商社 / 与信管理体制

「神様を疑えない」——中国売上80%依存商社の倒産

情報をとる事が目的化し、与信判断に活かされなかった典型例

背景と課題

北陸地方の有力化学品商社。中国での業容拡大がグループ全体の業績底上げに大きく寄与し、成功事例として経済紙等にも紹介されていました。中国売上が全体の80%を占める中、与信管理部門に信用調査報告書の活用を提案したところ、「悪い点数がついて売上が立てられなくなったらどうしてくれるんだ」と一蹴されました。

中国 与信管理体制 架空循環取引

結末

後年、同社はあっけなく倒産。原因は与信管理業務を中国現地に丸投げしたことに伴う百億単位の不良債権の発生と、中国子会社による架空循環取引を用いた売上高の水増し。現在は別の化学品メーカーに吸収合併され、社名も新たに事業展開しています。

この事例から学べること

「信用調査報告書を取得すること」が目的化し、与信判断に活かされていない企業は少なくありません。売上が大きい取引先ほど、独立した信用評価と現地への与信管理体制の構築が必要です。詳細はブログ記事もご参照ください。

セミナー・講演実績
国内
税務大学校
相続権確認に対する企業信用調査報告書の活用方法
国内
日経新聞主催「与信管理フォーラム」
中国・アジア圏の債権回収長期化に対するクレジットレポートの活用方法
海外
Coface HKセミナー
日本における海外企業信用調査の使われ方
海外
Marsh McLennan
インドネシア企業調査と決算書入手方法

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